直仁の「善き人のための」研究室

読書、ペーパークラフト、フィギュアスケート、散策などの雑感

2010年08月の記事

ガリヴァ―旅行記

何かの本に、ガリヴァ―旅行記に不死人間の話があると書いてあったので読んでみた。「不死人間」は「不老不死人間」ではないことに注意。つまり、老いてなおかつ死なないということだから大変だ。老いることは悪いことではない。老いて知恵が増すこともあり長老ともなればまわりの人にいろいろな示唆を与えることもできる。これは良いケースだ。しかしあまり好ましくないケースでは、老いるとわがまま、自己中心的、強欲などのまわりから嫌われやすい側面が目立ってくる場合がある。ガリヴァ―旅行記では、「不死人間」はこの悪いケースの老いを前提にてしているので、周りの人の誰もが厄介者として扱っているし、本人達も、その性格になっていようがいまいが、物忘れや身体の不調なども合わせてやる気のないつらい生活を強いられている誠に不幸な人達であることが描かれている。不老不死ならばまだよいかもしれない。若い身体と若い頭でもって建設的に道徳的に社会のためにあらゆる知恵と技術を使って貢献することにまい進できる人がいるかもしれない。でも、そうじゃないかもしれない。死なないということを真面目に考えたら、本当にそんな高邁なことを考えるだろうかと考え込んでしまう。ガリヴァ―はそこまでの問題提起をしているわけではないが、不死を願う人への大いなる皮肉を物語にしているので面白い。
ところで、ガリヴァ―といえば、子供のころ、小人の国に流れ着いて身体を縛られてねている場面を描いた挿絵がついた子供のための絵本を読んだ記憶があるくらいで、どんな話だったかすっかり忘れていた。さらに、こんどは巨人の国に行ったなんてことも知らなかったし、空に浮かぶ都市「ラピュータ」や馬(フウイヌム)が支配する国の話などがあることも今回初めて知ることとなった。ラピュータはまさしく宮崎映画の「天空の城ラピュタ」の題材と考えられるし、フウイヌムの国に出て来る野人は人間と同じ姿をした野蛮で低能な動物で「ヤフー」と呼ばれているのも、どこかで聞いたことのある呼び名だ。
これだけの内容豊かな旅行記とは知らなかったが、岩波文庫で400ページの本書は読みごたえがあった。
想像力の凄さと、ありえない境遇に置かれた時の身の処し方の工夫や知恵についてのアイデアの豊富さは著者スウィフトの非凡さを感じさせる。
人間というものの存在の仕方に対して彼が絶望的に描いている不徳の性質にはやりきれなさを感じる。現在の世界の情勢はこの旅行記が書かれてから250年以上経つというのに、彼が嘆いている以上により悪い状態になっているのではなかろうか。誰がこの旅行記を読んだのか、読んでも何も変わらなかったことが悔しい。
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宮古島旅行

家族で沖縄方面に旅行するのは10回目だ。長い休みが取れたので、10日間、宮古島に行ってきた。
沖縄旅行というと、①高級リゾートでゆったり過ごす、②安い宿で工夫して過ごす の2派に分かれるようで、沖縄方面に旅行に行ったと話をすると、頭から①を思い浮かべる人もいるし、②の前提でどこに泊まったか興味津津で聞く人もいる。
我々は②派だ。今回は、6か所に泊まった。1泊目は、ANAの旅作を利用した関係上、ANAの指定するホテルから選んだので若干高めかもしれないが、アトールエメラルド。2,3泊目は、池間島の民宿WAGOU。ここは一軒貸しで8000円と安い。2LDKでシャワー、トイレ付きだ。とりわけ台所や食器類はパーフェクトだし、生活するのに必要なものがしっかり揃っていてオーナーの気遣いが素晴らしい。4泊めは宮古島では有名なお千代さんのやってる津嘉山荘。自然食で有名。大量の食事だがカロリーは低く、全部食べても苦しくなることはなかった。民宿の畑で採れたものとおじいが獲った魚が中心。幻の土海苔も出された。雨が降ったあとに綺麗な土の上にだけ生えて来る土海苔だという。ドラゴンフルーツの花の芽のテンプラやサラダも珍しい。そのほか特徴のあるお千代さん料理のオンパレードだった。5,6泊めは「ざわわ」。文字通りサトウキビ畑の中にある素泊まりペンション。7泊めは保良のパンやコッペの一日一組だけの離れの宿泊。5月から始めたらしいが、オーナーのダッチオーブン料理と朝の食パンが美味しかった。8,9泊めは島宿BOB。島の中心部にある。あとで知ったことだが、島田紳助のなんとかプロジェクトで芸能人のレギュラーが宮古島で民宿をオープンするということで1月くらいから来ているとのことで、最初に泊まっていた宿だそうである。古い建物だが、街にちかくて便利が良い。
1日か2日で宿を変えるのは、荷物の出し入れの点で面倒だったが、反面、民宿の過ごし方や使い方の勉強になったし、もし自分が民宿をやるならどうしたらよいかのポイントがよくわかるようになった。
それぞれの宿のオーナーや会った人との話も面白く、人生勉強になった。
何回かにわけてそれらの内容を書いていきたいと思う。