直仁の「善き人のための」研究室

読書、ペーパークラフト、フィギュアスケート、散策などの雑感

上橋菜穂子さんの本

本屋に入ると新潮文庫の「あ」行の作者のあたりを必ず確認するのが習慣となっていた。上橋菜穂子さんの守り人シリーズの次の文庫化をとにかく楽しみにして。
ようやく「蒼路の旅人」が出版されたのを見つけて購入し、一気に読んでしまった。一気にといっても、待った時間の長さを思うともったいなくてゆっくり読もうと思ったので3日くらいかけて少しずつ、丁寧に言葉を拾っていったが、それでも、気持ち的には一気に読み上げた感じがする。たとえ連続して読んでいなくても、その世界へのめり込む深さというか気持ちの入れ方が深いので、3日間をその世界が私の心を占めていたといっても過言ではない。一度閉じて何時間か後に開いた時のあっという間のつながりの良さ。他ごとをしたり仕事をしたりしていた「時」が無かったかのような物語世界への一気の没入で、読み終えてみると本当にずっと長い映画を見ていたような感覚だった。
そして、この物語は最後の三部作「天と地の守り人」に続く。早く読みたい、と気が急く。
実は、この物語はすでに3年以上前に大型本で刊行されている。その物語はすでに語られ、他の人には読まれ終結している。だが私にとってはこれからが楽しみなまだ見ぬ(読まぬ)あるいは経験していない物語なのだ。すぐにそれを買ってくればいいとおもうのだが、およそ80%の気持ちが文庫本が出るのを待って、それを買って読むと決めているのだ。新装版でもいいではないか、という気持ちがときどき顔をのぞかせて迷う。しかし、・・・。新装版を読むなら古本を運よく見つけたらにしよう、と決めた。
そんなこんなでよそ様から見たら意味もない葛藤をしているのだが、昨日、書店の新刊本の最前列に「獣の奏者」を見つけた。まさか、続きが? と思ったが、「外伝」と書かれている。ほんの少しの落胆と大きな楽しみを胸に当たり前のように求めた。それを今また丁寧に時間をかけて読み始めている。エリンとイアルの慣れ染めと出産の話だ。本編のような大河ドラマ的な歴史小説を読むような、戦記物を読むような、SFを読むような、そういう楽しみとは異なるが、読み始めると引きこまれる。
ああ、上橋菜穂子さんの物語はなんと楽しいことか。
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