直仁の「善き人のための」研究室

読書、ペーパークラフト、フィギュアスケート、散策などの雑感

スプートニクの恋人

村上春樹を連続して読んでいる。
ねじまき鳥クロニクルは第3部を残しており、図書館で他の人が借りていたので今日迄2週間待ちぼうけだった。
その間にたまたま手に取った、これも村上春樹の「スプートニクの恋人」を読んだ。
スプートニクとは無人の人工衛星の名前である。無人ではあるが、犬が乗っていた。その犬はどうなったのか。
物語は宇宙とは関係ない。僕の興味のひとつに「宇宙」というものがあるので手に取ってみたわけだが、宇宙とは関係のない物語だとわかっても読むことにした。

この物語は、「アフターダーク」よりもリアリティーが無い(少ない)と感じた。アフターダークも主人公の姉のこととなると精神世界を象徴的に描こうとして奇妙な世界の描写があるが、それ以外には現実世界にあっても不思議ではない人間の生活があった。相当にバラエティに富んではいるが、少なくとも、現実に存在しそうな人々同士の出会いが面白かった。
しかし、スプートニクの恋人の主要な登場人物の3人には自分とは肌触れあう事が不可能と思わせる透明感を感じた。だからといって面白くないわけではない。
僕は小説というより「物語」=ストーリーが好きだから、その点でこの物語は充分に面白い物語であった。話の先を期待させ、裏切り、そして最後に絶望的なラストにならずに、いささか説明不足で終結する。あとのことを読者に考えさせるし、事件の真相を明かさないままであるし、こ憎らしい。

さて、次はねじまき鳥クロニクルの第3部。終結に向けてしばしあちらの世界に行ってきます。
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