直仁の「善き人のための」研究室

読書、ペーパークラフト、フィギュアスケート、散策などの雑感

空色勾玉

日本のファンタジー作家の一人である荻原規子さんの「空色勾玉」を読んだ。
荻原さんという作家を知ったのは、何年か前に古本屋で彼女の「西の善き魔女」が安く売られていたので、中味もしらず買って読んだのが縁である。この物語は、全体的に少女マンガ染みているし小気味よいのだが、深みのある物語を好む人には好まれないだろう。ネタバレをすれば、最後は萩尾望都さんのSFによくある「惑星管理委員会」みたいなオチが設定されていて、若干だまされたような気分になった。そうしたこともあってか、しばらくは彼女のファンタジーを読もうとはしなかった。
その後、NHKでのアニメ「精霊の守り人」の放送をきっかけとして、上橋菜穂子さんの作品に惚れ込んで、彼女のほとんどの作品を読むこととなった。そして、最新の文庫本の付録に、上橋さんと荻原さんと佐藤多佳子さんの鼎談が載っていたので、そこで改めて荻原さんの日本のファンタジー作家としての地位を確認することとなった。ただ、まずは佐藤さんの作品を読んでみようという気になって、いくつかを図書館で借りて読んだ。そのあとで偶然にも書店で荻原さんのRDG(レッドデータガール)の文庫本の発刊に出会い、彼女の作品に再開することとなった。RDGも少女マンガチックであったが、やはり小気味よい展開に、物語好きの自分としては、寝る間を惜しんで読むこととなった。つい先ごろ、RDGの2作目も文庫で発刊されたので買って読んだ。そして、この続編も読みたくなり、単行本で既刊の1冊を図書館で借りることにした。これは貸し出し中だったので予約してあるが、なんだか気分が晴れないので、荻原さんのほかの本でもないかと探して、かの「空色勾玉」を見つけた、というわけだ。
以上のように日本の女流ファンタジー作家3人をそれぞれ遍歴して、今、荻原さんの出世作に手をかけることになった。
空色勾玉も幾分少女マンガ染みているが、設定が古代日本であり、オオキミとかヒメとかオロチとかにちなんだ登場人物からなる時代ものということもあって、幾分、おとなしめな基調のもとで話が展開する。登場人物の死ということも物語を引き締める効果を持っていて、なかなかの作品だとは思う。
ま、でも、対象は中学生女子か高校生女子くらいだろうな。これくらいの軽いものが読みやすくて面白くて、つまり、物語として映画を見るように楽しめるということだ。
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