直仁の「善き人のための」研究室

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名曲あれこれ

NHK教育テレビのN響アワーが放送終了するにあたり、2週連続で過去の名演をダイジェストで放送する。
先週の第1回目をビデオに撮っておいて観た。

ホスルト・シュタイン指揮のニュルンベルクのマイスタージンガー、ロヴロ・フォン・マタチッチ指揮のブルックナー第8番、ウォルフガング・サヴァリッシュ指揮のブラームス4番などが流れた。

マタチッチと言えばブルックナー、ブルックナーと言えばマタチッチであるが、今回放送された8番の終楽章には感動した。亡くなる10か月前の演奏という情報や司会者らの前ふりも影響したとは思うが、マタチッチの表情を見ていると、彼の上半身からブルックナー8番の音楽が流れだしているように見えた。大きな動きはないが、口元、目元、振りの小さい両手の指揮ぶりからすべての音があふれ出しているようだった。終楽章のラストの部分だけだったが、終わると涙がこみ上げてきた。

一方、サヴァリッシュのブラームス4番の終楽章には、マタチッチのような感動はなかった。曲そのものの性質だろうか。終了後のテロップに指揮者が分析した曲の解説が流れ、その中に「無慈悲」というキーワードがあった。確かに終楽章にはロマンティックな激情的な香りはなく、無慈悲という言葉が似合っている。聴き終わった後に無慈悲という言葉を目にして、記憶が操作されたせいもあるかもしれないが、理知的な風貌のサヴァリッシュによる無慈悲なその音楽とその演奏には涙とは無縁な、しかしながら完璧な演奏を聴いたという感想が残っただけであった。
一時間の番組の中に、これだけ対比的な音楽表現に出会ったことは面白い経験である。

先週、名古屋フィルから2012年度の演奏会の案内が送られてきたので、思い立って定期会員になることにした。カミさんは時間がとれないかもしれないので今回は自分ひとりだけ。毎月、定期演奏会を聴くことになる。月に一度くらいは生オケを聴く時間を取ってもいいだろう、と思ったのだ。土曜日ならたいていは都合がつくし。楽しみなのは、ラフマニノフの交響曲第3番(珍しい)、リストのメフィストワルツ、リムスキーコルサコフのシェヘラザード、ラヴェルのマ・メール・ロワ、マーラーの第3番。それから、数知れぬ初めて耳にする曲たち。
名フィル以外にも、すでに5月、7月、9月にオケやピアノリサイタルのチケットを買っていて、何だか今年は音楽漬けの一年になりそうである。
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