直仁の「善き人のための」研究室

読書、ペーパークラフト、フィギュアスケート、散策などの雑感

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萩尾望都「思い出を切りぬくとき」

漫画家・萩尾望都さんが60歳にして初めてのエッセー集を出したというので読んだ。
20代のころに書いたものだそうで、その語り口には恋したくなるような品のよさと「世界」(萩尾さんの興味のある世界)へのひたむきさを感じた。
萩尾さんの作品の中では、「スター・レッド」「11人いる」「マージナル」「銀の三角」などのSFものが好きだが、これらとは趣の異なる、「イグアナの娘」「残酷な神が支配する」などの母娘、親子、少年、虐待などのテーマの諸作品群もあり、読んでいるとときどき耐えられなくなる。
萩尾さん自身、家庭での葛藤があったそうで、エッセーの中では、あとがきにだけほんの少し「両親との大けんか」と非常に控えめに書いているけれども、そんなもので、あれらの作品が書けようか。
しかし、家庭でどのようなことがあったにせよ、どのような心の痛手を受けたにせよ、漫画という世界、芸術(バレエなど)への興味に生きる道を見つけた萩尾さんの気持の飛びはね感がよく伝わるエッセーだった。
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