直仁の「善き人のための」研究室

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阿修羅補修と大エルミタージュ美術館展

阿修羅像のペーパークラフトが後ろに反って壁にもたれかかった状態にあるので、
何とか直立しないかと何度も組み立て直してみた。
しばらくは直立するが、だんだんと後ろに倒れてきたり、
逆に前傾したりする。

らちが明かないのでペーパークラフトの設計製作者にホームページからアドバイスを求めた。
お盆休みというのにすぐに返事をいただいた。
設計上、本物の阿修羅像よりは前傾させているとのこと。
ならば、少し前傾気味で組み立てて様子をみてみることにした。
昨夜、のどが渇いて起きてみると、果たして阿修羅像は前に倒れて分解していた。
分解といっても、ただ差し込んであった胴体と頭部が離れただけだが。
暗くて損傷は確認できなかったが、それほど痛んでなさそうだったので、
再度組み立てておいた。

朝起きてみると、また前に倒れていた。

悲しかった。そして、畏れ多かった。大変なものを作ってしまったという畏れ多さ。
今回、倒れてばらばらになっただけでも申し訳ない気持ちになったのに、
今後、一生、この像を粗末にはできないと思った。そんなことはわかっていたのに、改めて思い出したのである。

明るい中で確認してみると、何か所か接着箇所が剥がれていたので修復した。
もともと、特殊なボンドを使っていた場所だ。ボンドを塗って時間が経ってから接着すると、ポストイットのように剥がすことができるというものである。すぐに貼れば強く接着できるとも説明されていた。だから、すぐに貼るようにしていたのだが、結局、強い力をかけると剥がれてしまう。
今度は速乾の木工用ボンドを使った。これが一番強い。
腕の付け根や、足の継ぎ目が外れかけていたので、きっちり補修した。

ペーパークラフト設計者に再度アドバイスを仰いだところ、設計上の前傾の角度を図で教えてくれた。
見た感じ、やや前傾かな、という程度なのに対し、自分のはかなり前傾していた。
写真を撮って送ってみてもらったが、同様のコメントだった。
ただ、非常にきれいに製作できているので傾いているのがもったいないとのコメントをもらい、
とても嬉しかった。ご本人は10体も作っているとのこと。その人から誉められたのはまんざらでもない。
なので、余計に傾きを修正したいと意地になってきた。

もう一度、弱そうな接着部分を剥がしてから接着しなおした。
そして、衣のパーツを足に差し込む(足を衣に差し込む)時のクリアランスを可能な限り無いようにしてみた。
ここが緩いと衣パールが前後に揺れて安定しないのかもしれないと思った。

壊れないように慎重に差し込んだ。
結果は何のことはない。きちんと設計通りにきつく差し込めば安定した。今はほぼ直立して小一時間は安定している。設計者の方は10体作って一度も反ったり倒れたりしたことが無いと仰る。設計通り作って組み立てをしっかりすれば大丈夫なわけだ。
なぜ自分だけ?と謎に感じていたことがすっかり解けた気分だ。
油断は禁物なので、もう一晩安定して直立していることを確認したら結論づけることにする。

今日の午前中は半ばあきらめ気分で後ろに反らせて壁にもたれかけさせていた。
午後には外出して、名古屋市美術館に大エルミタージュ展を観に行った。
その行き返りの間もずっと気になっていた。帰ってから、衣パーツの差し込みを慎重に行ってみることに気づき渡来したという顛末である。
だから今は落ち着いてエルミタージュ美術館展について記録をつけられる状態である。



さて、大エルミタージュ美術館展。なぜ「大」なのかよくわからない。
大の字から想像していた程の規模ではなかった。
ただ、疲れずに見て回るにはちょうどよい展示数だったように思う。
同じ作家や同じ時代の絵の展覧会ではないということもあり、歴史を追って、超有名ではないけれど佳作と言えるような有名画家の絵を順番に鑑賞することができた。
お目当ては、昔、名古屋でエルミタージュ美術館展を見たときに気に入った
ヴェルネの「死の天使」
に再会することである。
それ以外にも良い絵に巡り合えたら、と期待もして行った。
意外だったのはルネサンスの油絵が非常に綺麗だったこと。
色がはっきりしていて輝くように発色していたのが印象に残った。特に宗教画がそうである。
裸体の絵が多いが、みな、白く輝くようだったし、バックが暗いからそう見えるのかもしれないが、美しい。
宗教画の中で、クピド(キューピッド)の絵がいくつかあったが、そのうちのひとつは、妙に色気のある表情をした可愛らしいクピドで、「風景の中のクピド」という。木の根元に白衣を敷いて横たわる天使。木の枝に矢筒がかけてあり、地上には弓が投げ置かれている。注意してみないとわからないけれど、キューピッドだから、恋人たちを結びつける愛の矢とそれをつがえる弓をいつも持っているのだろうか。
しかし、どうしてこのクピドというのは肉付きがよいのか。赤ちゃん体型だから仕方がないのか。
にしても顔の表情はどこか大人びている。
別のクピド達の絵は、顔が怖かった。睨み付けるような鋭い目をしていた。

面白かったのは、レオナルド・ダ・ヴィンチ派の絵である。裸のモナリザ。モナリザのように座り、しかし、顔は真っ直ぐ正面を向いて微笑んでいる。髪型はくるくるっとした感じ。口元はモナリザに似た表情である。最初、ダ・ヴィンチの絵なのか、初めて見る絵だと驚き、若干アンバランスな上体と顔の表情に何か普通の絵とは違う、と感じさせるものがあったが、結局は、ダ・ヴィンチの弟子の絵だということだ。
変わってはいるけれど、そして、気をひく絵ではあるけれど、好きという感じではない。

時代が新しくなり、印象派やキュビズムの絵もいくつか展示されていた。モネ、ルノワール、マティス、ピカソと言った有名どころも、あまり馴染みのない作品がひとつずつの展示で少し寂しかったが、今回の展示の企画としては致し方ないところだろう。

400年間の西洋絵画の系譜を追って見てくると、自分が16世紀から18世紀までの絵を基本的に好む傾向にあることがわかる。比べてしまうと、印象派の絵はその良さがどうもよくわからない。
自分に素直になると、結局そういわざるを得ないのだから仕方がない。

クピドの上目使いの妖艶な表情は気に入ったので、カミさんと相談して小さな額絵をお土産に買った。
ついでに、つぼ押しキットも買った。自分で彩色する。ツボコン2012募集中だそうだ。
これを描こう!という気になったら描いてみよう。気に入ったらツボコンに応募しようかな。
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