直仁の「善き人のための」研究室

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始まっている未来

宇沢弘文・内橋克人「始まってる未来」新しい経済学は可能か

本は好きだけれども、経済関係のものはあまり読まない。珍しくどこかの雑誌か新聞の書評を読んで興味を惹かれて図書館で借りて読んだ。著書らもあまり知らないので彼らが経済学の世界でどのような立ち位置にいるのか全く知らない。それで読んでみたわけだけれども、何とはなしにここ数年の日本の景気後退やそれに伴う様々な社会問題に「何がおかしい」のかわからないもやもやしたものを感じていたのが、何となく理解できた気がする。市場原理主義という、生きた人が生活するということを無視した経済理論を信奉する人達と(それは米国発)、それに追随(盲信?)した日本の経済学者や政治家や官僚や巨大企業経営者らによって進められた政策や経済活動によって今の状況が生まれたと理解した。宇沢氏は名前を挙げて、その先鋒を担いだ経済学者らを糾弾しているが、本当だとすると、彼らがどういう人であるかという認識が一気にできてしまうので恐ろしい。
著者らが長年憂慮していることのひとつに、農業政策の根本的誤りがある。これも本書を読むとなるほどと思わせる。根底に、生身の人間社会に対する愛と理解がある。経済学にそれが無ければ嘘だと思う。よって、細かいことはわからないが基本的に賛同する。
米国のオバマ大統領は、これまでの市場原理主義からの脱却を図ろうとしていると解説している。それが彼のいうChangeなのか、と今更ながら理解した。そして、日本も政権政党が変わったので、同じようにChangeできるいい機会ではないかと思うのだが、期待していいのだろうか。

浅学のためうまく書けないが、読んでみてよかったと思う本のひとつであった。
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