直仁の「善き人のための」研究室

読書、ペーパークラフト、フィギュアスケート、散策などの雑感

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中古一戸建て


中古一戸建てを買った.
今日、有給休暇を取って、売主、司法書士、不動産屋との間で売買代金や諸費用の決済を済ませ、物件引き渡しを終えた.


感慨深い.


日経なんとかのWeb記事に、TOTOのような水回り機器の売れ行きが好調な理由が解説してあった.少子高齢化で新築住宅の着工件数は減りつつあるのに、トイレやお風呂の売り上げが伸びていて、さらに今後も各メーカー強気の予想らしい.
なぜか?それは、自宅のリフォームや、中古物件を買ってリフォームするケースが増えているからだ.新築では、トイレやバスだけでなくすべての設備が必要なので、個々に高級設備を入れる余裕はないが、リフォームならひとつずつ好みに応じて選んでいける.すぐに必要なものではないので、時期をずらすこともできる.そして、ショールームに行ってゆっくり選ぶことになる.見れば見るほど良いモノが欲しくなる.結果、高級機種を買う人が増えるというわけだ.つまり、購入単価が高くなってきているということらしい.
この記事を書いた人も中古物件をリフォームしているとのこと.そして、こう書いている.

”日本では長らく「新築住宅至上主義」だった。高度経済成長期には、“住宅すごろく”なる言葉も飛び交った。新婚時代は小さなアパートを借り、子どもが生まれると広めの賃貸マンションに移る。出世して収入が増えたら新築分譲マンションを買って、最後にそれを売却して、庭付き一戸建てを持つとゴール、というストーリーだ。だが、地価神話の終了で、このすごろくは機能しなくなった。言い換えれば「買うなら新築、最後は戸建て」だったゴールが、ずっと賃貸、最初から中古、買い換えよりリフォーム、といった具合に多様化している。”

この住宅すごろくなる言葉は知らなかったし、そういうストーリーを考えていたわけではなかった.実際、数年前までは、一戸建てを買おうなどとは思ってもいなかった.そうした夢を持ってもいなかった.しかし、結果的に自分の人生はこの住宅すごろくにだいたい沿ったものになりそうだ.
高校時代までは西三河の一戸建ての自宅で過ごし、大学時代は古い木造の下宿で過ごし、就職してからは会社の寮の四畳半の部屋に移った.結婚を機に2LDKの賃貸アパートに入り、子供ができてから、4LDKの分譲マンションを購入した.部屋数はまあまあのように思われるかもしれないが、一部屋はカミさんのグランドピアノ用である.そして、このマンションで、少なくとも会社人生終わるまですごすのかな?と何も考えずに生きてきた.
しかし、子供も大学生になって下宿を始め、カミさんもピアノ演奏を本格化してきて、そのほか、いろいろとプライベートの過ごし方や趣味趣向も変わってきた中で、住環境を変えたいという考えが湧き上がってきた.
そして、ちょうど1年前にとある工務店を訪問したのをきっかけに物件探しが始まった.
まずは土地探しをしてからハウスメーカーか工務店を選ぶという手順が普通ではないかと思うが、僕らが工務店に行ったのは、まずは「チルチンびと」に載っている良さげな家を作る工務店では、実際にどんな家作りをするのか、いくらくらいかかるのかを知り、勉強しようという気持ちだった.だがそこで、新築よりも中古を買って再築したほうが1000万円くらい安くなりますよと言われ、さらに物件探しの手伝いもすると言われた.一緒に探してくれるということではなく、基本は僕らが捜して、候補となる物件を下見して大丈夫かどうか診断してくれるということだ.土地の様子や家の作りなどチェックしてくれるので、リフォーム前提で中古物件を買う際に安心して買うことができる.考えてみれば心強い話だ.
この工務店さんは、他にもいろいろな面で気に入った.物件を探し始める最初から、リフォームをこの工務店さんにお願いするつもりで行動を開始した.
今のマンション住まいは、良い面もあれば改善したいところがある.良い面は、街中にあって買い物場所やレストランや病院などが多くて便利だということだ.駅にも近く通勤にも便利だ.子供を育てる間は、その便利さがありがたかった.もちろん、子育てに最適だったかというとそうではない.自然が多いわけではないし、目の前は国道で騒音が大きい.でも、その分、休日に子供を連れて自然の中に遊びに行ったし、いろんな体験ツアーにも参加させてそれなりに強い子になったとは思う.
子育てを終えて、夫婦ふたりの生活になると、いままで潜在的に我慢してきたことが意識の上に上がってくる.たとえば、駐車場.マンションの駐車場は狭い.しかもたまたま僕の車の両横は大型のワンボックスで、車への乗降に苦労する.ドアを少ししか開けられず、身体をひねりながら運転席に滑り込ませるように乗り込む.いつも思うのだ.このまま一生、こんな想いをしながら車に乗り続けるのかと.リビングの窓は猫が脱走しないように開かないようにしてある.その窓の向こうには、向かいに大きな家があって、空が小さい.むろん、遠くの景色など見えない.ベランダは東向きで、昼からは陽が入らないので野菜などもうまく育たない.家庭菜園するのは難しい.そもそもベランダには出にくい構造にしてしまったので、ほとんど楽しみがない.
趣味は読書とペーパークラフトと音楽鑑賞なので、ベランダに出られなくても困らないのだけれど、どちらが先かということもある.もし庭があれば、野菜作りが趣味になったかもしれない.読書をする場所ももっと快適な場所にできる可能性もある.
カミさんと相談して、少し不便な場所でもよいので広い庭のある一戸建てを手に入れよう、そして、例の工務店さんにリフォームしてもおうということになり、探し始めた.場所も早々と特定した.岐阜県の少し田舎のほうで、電車の駅近くの地域.そこは、完全な田園風景ではないが、そこそこ住宅があり、そこそこ田園がある、寂しくないが景色が良い場所、しかも名古屋への通勤圏内.その地域で中古物件が出るのを待った.
そして運よくたまたま新着物件にいち早く気づき、良い物件を手に入れることができた.「良い」はあくまで我々夫婦にとって「良い」のであって、他の人にはどう映るかわからない.いや、たぶん、なんでそこ?と思われるだろう.相当に多くの要因が絡み合ってでてきた結論だから.
景色がいいというのは決めてのひとつだ.もちろん、観光地や景勝地の絶景と言われる景色と比べたらなんてことはない田舎の風景だ.けれど、今、新築の分譲や中古物件、空き地を探してもなかなか良い景色の場所は見つからない.近くには山を切り開いた平坦な分譲地はいくらでもあり、空き家もあるが、そうした団地では見られない風景がそこにあった.もっと何年もかけて探せば違った良い風景の場所も見つかったかもしれないが、言い出したらきりがない.ここで十分満足できると思ったし、この年齢、この時期、このタイミングというのが大事だと思って購入を決めた.地域の特性上、土地の値段はそう高くない.いろいろと事情があって、結構お得な価格だったのも決めてのひとつだ.

2階の窓から見える風景はこんな感じだ.すぐ前には隣家の屋根が見えるが、位置が低いので気にならない.その屋根の向こう側の景色を気に入ったというわけ.近くに家はあるが、それぞれ土地が広いので、家同士の距離は結構あり、独立性が高い.
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今はまだ春にならんとする時期なので薄茶色の田畑だが、5月すぎれば緑の絨毯が見られるだろう.その先の丘の森も浅黄から深緑まで様々な色の広葉樹に彩られた山肌が見られる.それが楽しみだ.西側なので、山の端に沈む夕日を見るのも良い.

これからリフォームの打ち合わせが始まる.どんな家になるのか楽しみだ.
購入した家は、築50年の木造平屋と、築30年の軽量鉄骨2階建てが合体した家だ.木造のほうは大幅に改修し、軽量鉄骨のほうは間取りを変える.「快適ビフォーアフター」という住みにくい家を匠がリフォームをするという番組があるが、それに近いようなことをするんだろうな.

この家にはキウイの樹が植わっていた.世話をしていたころは実がなってとても甘く美味しくいただいていたそうだ.しかし、世話をしていたお母さんが亡くなってからはほったらかしで、今、蔓が伸び放題である.危ういことに電話線に複雑に絡みついている.このリフォームで、キウイの樹は取り除かないといけない.こうした様々な細かなところはいろいろありそうだ.
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この家のある地域は、今まで全く縁のない土地なので、いきなり引っ越してきて大丈夫だろうかという不安もないわけではないが、これまで近所の人と話した感じでは、皆善い人のようであまり心配はしていない.
今日は、すぐ近くの寿司屋に行ってみて、思い切って大将に家の購入のことを話してみると、売主の方とは同級生だとのことで話が弾んだ.周囲に住む人も皆善い人だと言ってくれたし、寿司屋の大将も奥さんも気のいい感じの人で好印象だった.
この物件探しを始めてから、いろんなことがすべてうまく運んでいる.想いは通じるということを実感している.
その根本には、「正直になる」という意識の開放があることに私たち夫婦は気づき始めている.

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