直仁の「善き人のための」研究室

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和洋風館のフレンチ

名古屋市東区主税町にあるRestaurant Dubonnetというフランス料理店に行った。外国人のお客様の接待ではあるけれども。ここの町名は「ちから」と読むので面白い。大石内蔵助の息子の名前と同じである。
このレストランは、旧春田邸といって、大正14年に陶器貿易商の邸宅として建てられ、名古屋市の文化財にも指定されている館とのこと。門から玄関までの石畳や灯篭など風情がいい。ここで一人9000円のディナーコースをいただいた。接待ということもあり、十分に味わいながら食べることはできなかったが、魚介類、肉類、野菜をバランスよく配し、ひとつひとつのお皿は必ずしも多くない量で、前菜が3回にわけてでてくるなど、趣向を凝らしていた。総じて美味であった。こういうコース料理は若いころ夫婦やあるいは小さかった娘も連れて年に何回か巡っていた記憶があるが、ある一定以上のお店になると、どこが美味しいだの、あそこより良かっただの味の比較はもうあまり意味が無くなってくる。ただ、そのお店で特に気に入った料理があれば、長く記憶に残ることがあり、総合判断というより、それがあったかなかったかでもう一度行きたいかどうかが左右される、そういうものである。だから、今回のレストランは、会話に気がそがれ、料理の味わいに集中できなかったので本当に残念だ。
部屋はそれほど大きくなく、むしろ8名でついたテーブルは少し狭いイメージもあったが、席の近さが8名での和やかな会話に役立った。個室でよく落ち着けた。

このような旧館や和風の古い建物を利用した洋食レストランは、調べてみると結構多いようだ。東区でフレンチレストランを検索してみると、いくつかは同じような和のテイストの建物であった。落ち着いた雰囲気が好みの人にはお薦めだろう。続けて、どのお店が評判なのだろうといろいろなサイトを見ていると、ある元イタリアンシェフの食べ歩きブログを見つけた。名古屋を中心に相当多くのお店を訪れ、写真とともに味の説明と感想を載せている。元シェフということもあってか、食材やソースの味付けなどの説明は素人よりも詳しい。この方のお店の評価点と総合評価を読んでいくと、ついつい、他人の評に頼ってしまう自分の癖に気がついた。ある程度は参考にしてもよいだろう、彼の評も主観であり、味わいのルーツは人それぞれ違うのだから、あまり当てにしない方がよいのではないかと考え始めた。さらに、グルメ評の中で、残念なコメントをしているのを見ると、その残念さがどの程度「美味しくない」のかが伝わらないし、もしかしたら自分であれば美味しいとおもうかもしれないし、だんだん、評する態度そのものに嫌悪とまでは行かないがそれこそ残念な気持ちを覚え始めた。
値段で判断するのは間違いかもしれないが、ディナーで5000円以上もするコース料理に美味しくないものは無いはずだ。本当に美味しくなければすぐに潰れるだろうし。そこそこのレベル以上であることはおそらく間違いなく、そのような料理に、味が若干薄いとか、スープが洗練されすぎとか、普通の味、とか、無理やりケチをつけなければいけないようなコメントは心を貧しくするだけではないか。普通って何?と突っ込みたくなる。
味覚は体調によっても、人によっても違うのだから、あくまでその評人のその時の状態でたまたま感じた感想だと思って読む以上のことは無意味であろう。
今、この時代、まずいものはほとんど無くなった。自分が子供のころは確かにまずい料理があった気がする。けれども、今はどのお店で何を頼んでも、基本的に美味しいと僕は正直思う。ファストフードもしかり。
だから、あとは、ボリュームと店の雰囲気と店員さんの物腰や親切さ、そういうところが人気あるなしの分かれ目なのだと思う。忘れてはならないのは、相手がそれで飯を食っているプロであるとはいえ、料理をしてくれて、テーブルまで運んでくれて、腹を一杯にさせてくれることには本当に感謝しなければならず、ありがとうと言ってお代を支払うというのが正しい人間の営為ということである。
とまれ、普段の家での食事が基本であり、毎日、違ったメニューを考えて何種類ものオカズをこしらえてくれるカミさんにまずは感謝である。そして雰囲気を変えるのと、料理・後片付けをしなくて良い日をプレゼントするためにたまに家族でレストランでお食事というのを続けていきたいと思う。僕だけが会社のお陰でいろいろなレストランで食事をさせてもらってることの罪滅ぼしももちろんあります。
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